樹脂歯車(ギヤ)の射出成形|試作から量産まで

トルク工業は、射出成形による樹脂歯車(樹脂ギヤ)の製造を手がけています。平歯車・ヘリカルギア・ウォームギア・ベベルギアの各種歯形に対応し、金属軸やブッシュとのインサート成形、量産までを一貫対応。自動車部品の量産で培った精密成形技術で、金属歯車からの置き換えや小型機器向けの高精度ギヤをお届けします。

トルク工業の樹脂歯車 4つの特長

1. 平歯車・ヘリカル・ウォーム・ベベルの各種歯形に対応

用途に応じて、以下の歯車を射出成形で製作しています。

歯車の種類特徴主な用途
平歯車(スパーギア)最も基本的な歯形。設計・成形が容易で、コスト面に優れる。一般的な減速機構、モーター駆動部、事務機器、玩具
ヘリカルギア(はすば歯車)歯が斜めに切られ、かみ合いが滑らかで静音性・伝達効率が高い。静音性が求められる自動車内装機構、家電、精密機器
ウォームギアねじ状のウォームと組み合わせ、大きな減速比と直交軸伝達を実現。セルフロック性を活かせる。アクチュエータ、パワーウインドウ・シート等の自動車機構部品、小型減速機
ベベルギア(かさ歯車)交差する軸間で動力を伝達。省スペースで方向転換が可能。電動工具、自動車補機、小型機器の駆動部

2. 歯車用材質を用途に合わせて選定

樹脂歯車の性能は材質でほぼ決まります。トルク工業では、歯車に使われる一般的な材質に対応しています。

材質特徴歯車としての適性
POM(ポリアセタール)自己潤滑性・耐摩耗性・疲労強度に優れ、寸法安定性が高い。樹脂歯車の標準材。無潤滑での使用、精度・静音を求める汎用歯車
PA(ナイロン:PA66、PA46など)靭性・耐衝撃性が高く、金属相手の摩耗が少ない。吸水による寸法変化に注意。衝撃負荷のかかる歯車、金属歯車とのかみ合い
PA+GF(ガラス繊維強化)強度・剛性・耐熱性を大幅に向上。相手材の摩耗には配慮が必要。高負荷・高温環境の歯車、金属からの置き換え
PBT寸法安定性・電気特性・耐薬品性に優れ、吸水が少ない。電装部品に組み込む歯車、寸法精度重視の用途
PPS/PEEK など高機能樹脂高耐熱・高強度・耐薬品性。エンジン周辺など高温環境の歯車

3. 金属軸・ブッシュとのインサート成形で一体化

樹脂歯車に金属のシャフトや金属ブッシュ、圧入用の金属インサートを一体成形することで、軸との結合強度や耐久性を高めながら、後工程の圧入・接着を省略できます。トルク工業は、金属プレス加工とインサート成形の両方を手がけているため、インサート部品の設計・製作から成形まで一貫して対応可能です。金属歯車と樹脂歯車を組み合わせた複合ギヤのご相談も承ります。

4. 自動車部品で培った精密成形と品質管理

55t〜100tクラスの成形機で精密成形に対応。歯車は歯厚・歯形・ピッチ円の精度と、ヒケ・ボイド・ウェルドの管理が性能に直結するため、ゲート位置・冷却・保圧の条件を製品ごとに最適化し、量産中も安定した歯車精度を維持します。売上の約8割を占める自動車向け製品で求められる品質基準を、樹脂歯車の量産にも適用しています。

樹脂歯車の対応範囲

項目対応内容
歯車の種類平歯車、ヘリカルギア、ウォームギア、ベベルギア
対応材質POM、PA(PA66・PA46等)、PA+GF、PBT、その他歯車用一般材質
成形機55t〜100tクラス
成形方法射出成形、インサート成形(金属軸・ブッシュ・端子との一体成形)
金型協力企業と連携
ロット試作〜中・大量ロット

樹脂歯車が選ばれる理由:金属歯車との違い

樹脂歯車は、以下の点で金属歯車に対して優位性があり、小型機器を中心に置き換えが進んでいます。

  • 静音性:樹脂の弾性がかみ合い音や振動を吸収し、静音化に貢献
  • 軽量:比重は金属の1/5〜1/7。可動部の軽量化と慣性低減
  • 無潤滑・自己潤滑:POMなどは無潤滑でも摺動でき、グリスレス設計が可能
  • 低コスト・量産性:切削で歯を作る金属歯車に対し、射出成形は歯形を金型で転写するため、量産時の単価が大幅に低い
  • 耐食性・絶縁性:錆びず、電気を通さないため、水回りや電装部品に適する
  • 設計自由度:歯車と他の機能(カム、ボス、ストッパー)を一体成形できる

樹脂歯車の設計・材質選定で注意する点

一方で、樹脂は金属に比べ強度・耐熱性が低く、吸水・熱による寸法変化や、長期のクリープが起こります。伝達トルク・回転数・使用温度・相手歯車の材質から材質と歯形(モジュール・歯幅・転位)を決め、ヒケを防ぐ肉厚設計とゲート位置の検討が必要です。トルク工業では、これらを図面段階からご相談いただけます。

樹脂歯車の射出成形はトルク工業へ

「金属歯車を樹脂に置き換えて軽量化・静音化したい」「ウォームギアやベベルギアの樹脂成形先を探している」「金属軸と一体成形したギヤがほしい」といったご要望に、材質選定から金型、成形、量産まで一貫して対応します。図面段階でのご相談も歓迎しますので、お気軽にお問い合わせください。